春ソロの進化②【Re:birth】&Jリーグ25年
春畑道哉(以下ハル)は18年にインフルエンザにかかり、LINEライブを中止したことがあった。自宅で静養している時は、我慢出来ずにギターを弾いていた。16年の東京公演の日はあまりに楽しみで早く目が覚めてしまい、自宅内を歩き回っていたとMCで明かしていた。毎年でもソロアルバムを出し、ライブをしたいとMCでもインタビューでも述べている。「来年もやりたい。(ホワイトミュージック、ぐあんばーるの菅原)社長にお願いしようかなあ」
きっとギターが大好きだからだろう。春ソロは30周年以後、進化を加速させ、活躍の場を広げ続けている。
18年1月、海外ドラマ「リーサル・ウェポン」シーズン2の日本版オリジナルエンディングテーマとして、新曲「【Re:birth】」を配信した。
爆破などの凶悪性やアクションシーンをイメージさせるスピードでスタート。メタルなどによく使われるドロップD(6弦を1音下げる)を用いた。TUBEでは一度も使ったことがないチューニングである。
「凶悪犯罪をイメージする部分では、それこそドロップDでアンプも強い設定にして。また友情や家族愛を感じさせるシーンでは温かいトーンを目指して、サビでは爽快感とポジティブさを出せるように」。様々なシーンがイメージとして浮かび上がるようなドラマティックな一曲に仕上がった。
5月にはJリーグが25年を迎え、代表曲「J'S THEME(Jのテーマ)」をリアレンジした「J'S THEME 25th ver.」を8月にリリースした。
ハルは「“変わるもの”と“変わらないもの”をテーマに、リアレンジしました。 “変わらないもの”の象徴として、ギターメロディは変えずオリジナルに忠実に演奏しました。シンセとリズムは変更を加えオリジナルよりもアクティブで未来へ向かっていくポジティブな楽曲に進化したと思います」と述べている。
20代でこの名曲を作ったことも驚きだが、改めて感じたのは四半世紀が過ぎても色褪せぬ輝きだ。「死んだ後も残る」と当時の川淵三郎チェアマンに言われたそうだが、数え切れぬほど聴いたのに飽きたことはない。「百年後もスタジアムで「J'S THEME」が流れてくれていたら、これほど嬉しいことはないと思っています」。Jリーグがある限り、不滅の名曲である。
6月には音楽と映像の感動コラボレーションコンサート「live image 18 dix-huit」に出演し、オーケストラと共演。「J'S THEME 25th ver.」と「Blue Moment」を披露した。さらに活躍の幅を広げることに繋がっていく。